2019/12/17
提供:三菱UFJ国際投信
「投資環境ウィークリー」12月16日号より抜粋
先進国の製造業の景況感に底打ちの兆し
■ 政治リスクが後退し、リスク選好型の相場に
先週は、日米欧の主要株価指数が上昇し、為替市場では円と米ドルが他の主要国通貨に対して低下と、典型的なリスク選好型相場でした。12日の英国の総選挙では与党保守党が過半数議席を獲得し政治的不透明感が後退。また、米中通商合意に伴って米国による15日の対中制裁関税発動も回避と通信社が報道。米欧の金融政策会合(米FOMCとECB理事会)も無難な内容でした。英国のEU離脱の道のりや米国の通商政策に関しては今後も不透明感が残るものの、短期的な懸念はひとまず後退。市場参加者は心安らかにクリスマス休暇に入れそうな状況です。
■ 政治イベントを終え、今週は景気指標に注目
重要な政治イベントを無難に終え、今週は主要国の景気や金融政策が注目されます。16日のマークイット製造業PMI(日・米・欧)や18日の独ifo企業景況感指数では、11月の景況感底打ち(図)が12月も続いてていることを確認の見込み。17日の米鉱工業生産はGMのスト終息によって反発し、19日の米中古住宅販売は堅調な雇用や住宅融資金利低下を受けて底堅く拡大するでしょう。16日の中国の11月の主要月次景気指標では、鉱工業生産や小売売上高が改善。前者は暖冬に伴う建設関連財生産の加速、後者は「独身の日」のネット売上の加速が背景です。
18-19日の日銀政策会合は無風で通過、19日の英MPCも政策据置きの見込み。12日の総選挙での保守党勝利を受けてEU離脱を巡る不透明感が低下し、前回据置き時に見られた利下げ票は姿を消すと予想されます。(入村)
今週の主要経済指標と政治スケジュール
12/16(月) |
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12/17(火) |
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12/18(水) |
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12/19(木) |
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12/20(金) |
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注)(日)日本、(米)米国、(英)英国、
(豪)オーストラリア、(中)中国、
(伯)ブラジル、を指します。
日程および内容は変更される可能性があります。
出所) 各種情報、Bloombergより当社経済調査室作成
注)MSCI WORLD、MSCI EMは現地通貨、S&P先進国REIT指数は米ドルベース。
原油は1バレル当たり、金は1オンス当たりの価格。
騰落幅、騰落率ともに2019年12月6日対比
出所) MSCI、Bloombergより当社経済調査室作成
注)上記3図の直近値は2019年12月13日時点。
出所)Bloombergより当社経済調査室作成
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