豪 政策金利 |
発表時間 |
10/7(火)12:30(日本時間) |
前回値 |
2.50% |
事前予想 |
2.50% |
※オーストラリアの一部地域は10月4日より、ニュージーランドは9月28日よりサマータイムが実施されるため、サマータイム終了まで(来春まで)指標発表時刻が日本時間で1時間早まりますのでご注意ください。
前回9月2日のオーストラリア準備銀行(RBA)理事会は、政策金利キャッシュレートを過去最低の2.50%に据え置き、金利を据え置くフォワードガイダンス維持を決定しました。これで政策金利の据え置き決定は12会合連続となりました。声明文は、引き続き「金利を一定期間安定化させることが最も賢明」との文言を中心に・・・
前回発表時(9/2)の豪ドル/円の動きをチャートで振り返る

- ※出所:FX総合分析チャート 15分足
今回のポイントを事前チェック!
前回9月2日のオーストラリア準備銀行(RBA)理事会は、政策金利キャッシュレートを過去最低の2.50%に据え置き、金利を据え置くフォワードガイダンス維持を決定しました。これで政策金利の据え置き決定は12会合連続となりました。声明文は、引き続き「金利を一定期間安定化させることが最も賢明」との文言を中心に据えており、オーストラリア経済や通貨を取り巻く環境に極端な変化が起きない限り、現行の政策がしばらく続くことになりそうです。豪ドル相場が、前々回8月5日の会合時とほぼ同じレベルで前回の会合を迎えたことから、豪ドル高への強いけん制があるとの事前予想も少なく、「為替レートは、ファンダメンタルに基づく大半の適正値を上回っている。主要な商品価格が低下していることを考慮すればなお更である」と前回よりも長い文言ながら控えめに通貨高への警戒感を示すに留まりました。なお会合の翌日にはスティーブンスRBA総裁による講演があり、最近の企業景況感や消費者センチメントの改善、7月の雇用統計の悪化が継続的になっている訳ではないながらも、今後の雇用関連指標には注意が必要なことなどを述べていますが、全体的には前日の声明文に沿った内容でした。
その後、9月3日の第2四半期GDPを皮切りに、翌日に7月の小売売上高、同じく貿易収支、11日に8月の雇用統計、16日には9月2日の会合議事要旨などの発表がありました。GDPでは事前の予想を上回る良好な結果、雇用統計では前月に発表された7月の弱い数字が単月の特異性だったことを確認するように雇用者数の大幅増加と失業率が低下する結果となりました。小売売上高の結果も予想通りで、貿易収支の赤字幅も市場予想を下回るなど、先月までと同じような市場反応であれば豪ドルが買われても全くおかしくない状況でした。ところが、9月5日の米雇用統計が事前予想を大きく下回る結果となってもドルの下落はなく、米地区連銀研究者の「市場は利上げペースを過小評価している」とするレポートの影響もあり、米金利の早期の利上げ観測の高まりによってドルが大幅に上昇する相場展開となりました。一連の良好な豪経済指標結果が全て飲み込まれるように豪ドルも大幅に下落しました。結果的にはRBAが長期間にわたって「豪ドルが高水準に留まっているのは全くの謎だ」との不満がようやく解消に向かいつつある展開となっています。
RBAが豪ドル水準のコントロール目的で金融政策を変えるわけでないことは、過去一年ほどの政策決定を見ても明らかですが、今後の国内経済の回復度合の精査がいよいよ重要になっています。16日に発表された議事要旨では、住宅価格の上昇率への懸念や中国の不動産市場の減速が課題であることなどが記されています。住宅関連の指標や中国関連の材料には、今まで以上に注意が必要なようです。スティーブンス総裁は、足元での追加利下げの可能性を排除するような発言をしており、10月7日の会合は来年の利上げの可能性を示唆するような声明文の追加や修正の有無が注目となるくらいでしょう。
(9月上旬から続いている豪ドルの下落に歯止めが掛るのか、それともさらなる下落につながるような理事会の結果になるのかにも注目)
直近の豪ドル/米ドルの動き

直近の豪ドル/円の動き

※出所:FX総合分析チャート 4時間足
「豪 金融政策発表」とは
豪 金融政策発表とは、中央銀行であるRBA(オーストラリア準備銀行)が、原則として毎月第1火曜日に「金融政策委員会」を実施し、そのときの経済状況から、政策金利をはじめとする「金融政策」を決定し、発表することです。大きな変更があった場合には、マーケットに与える影響が大きいので注目されています。
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