豪 政策金利 |
発表時間 |
11/4(火)12:30(日本時間) |
前回値 |
2.50% |
事前予想 |
2.50% |
前回10月7日のオーストラリア準備銀行(RBA)理事会は、市場予想通り政策金利を2.50%に据え置く決定をしました。声明文も9月会合の内容から大きな変化はありませんでしたが、投資を目的とした住宅ローンの増加を懸念する文言が加わり・・・
前回発表時(10/7)の豪ドル/円の動きをチャートで振り返る
- ※出所:FX総合分析チャート 15分足
今回のポイントを事前チェック!
前回10月7日のオーストラリア準備銀行(RBA)理事会は、市場予想通り政策金利を2.50%に据え置く決定をしました。声明文も9月会合の内容から大きな変化はありませんでしたが、投資を目的とした住宅ローンの増加を懸念する文言が加わり、RBAが住宅市場の投機的部分のリスクを懸念していることを窺わせています。また、引き続き軟調な中国経済に対する懸念も示していますが、中国当局が成長を支えるために対策をとるとも見ており、極端な警戒感を抱いているわけではないようです。豪ドルのレートについては、米ドル高の影響を背景に下落しているとしながらも、ここ数カ月の商品市況の下落に考えれば、過去の水準と比べて依然として高いと記しています。これで2013年8月に2.75%から2.50%に引き下げられて以降、遂に政策金利の据え置きは13回会合連続となりました。先行きの金融政策については、10月21日に発表された議事要旨に「現在の金融政策(低金利政策)は適切である」と記されていることもあり、まずは3月の会合から用いられている「金利を一定期間安定化させることが最も賢明」との文言変更がないことには、金融政策の変更時期すら掴み難いようです。
それでも、現状維持が次回の会合での一般的な見方だとしても、7日の会合以降の豪経済指標や世界経済状況の見直しは必要でしょう。7日の会合後、9日に発表された9月の雇用統計は、新規雇用者数が3万人弱減少となり、大幅増加(12万1千人)した8月の数字も3万2千人余りに下方修正されました。失業率は変わらずの6.1%でしたが、統計局による季節調整作業に問題があったとも指摘されており、雇用統計による労働市場の実態を確認するのが難しくなっているようです。10月はその後、主要経済指標の発表が途切れますが、21日に前回会合の議事要旨が発表されています。内容は前述の声明文にも掲げられた決まり文句の他に「失業率の持続的低下にはまだ時間がかかるだろう」「現時点で出ている指標を踏まえると、現在の金融政策スタンスは、需要の持続可能な伸びと目標に沿ったインフレの達成に向けて引き続き適切に設定されていると判断している」などとあり、RBAは緩和的な金融政策の継続が需要を支援し、成長の加速を促しているとの認識を示しています。最後に22日に発表された第3・四半期の消費者物価指数ですが、前年同期比2.3%(前回3%)となり、概ね市場が予想の範疇に入っていると同時にRBAによる直近の予想2.25%とも整合的で、この点からもRBAが当面の間金利を据え置く判断をしてくることが予想されます。
最近2週間ほどの豪ドル相場は、0.86ドル台後半から0.88ドル台前半の比較的限られたレンジで安定的に推移しており、以前のように中国の経済指標や国内経済指標に敏感な反応をするよりも、米ドルやユーロの動向にも注意が払われているようです。中国の第3・四半期のGDP伸び率が7.3%まで減速したのが発表されたのもつい先日で、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ時期を巡る見通しもやや不透明になるなど、RBAにとっては周辺国の経済状況や各国中央銀行の出方をじっくりうかがう時節の真っ只中にいるのではないでしょうか。
直近の豪ドル/米ドルの動き
直近の豪ドル/円の動き
※出所:FX総合分析チャート 4時間足
「豪 金融政策発表」とは
豪 金融政策発表とは、中央銀行であるRBA(オーストラリア準備銀行)が、原則として毎月第1火曜日に「金融政策委員会」を実施し、そのときの経済状況から、政策金利をはじめとする「金融政策」を決定し、発表することです。大きな変更があった場合には、マーケットに与える影響が大きいので注目されています。
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