【内容がまちまちの米雇用統計結果に、市場の反応もやや限定的に】
日経平均の3日続伸に、米雇用統計への改善期待も加わり、ドル/円は東京時間から底堅く推移。しかし、雇用統計は非農業部門就業者数増が予想を下回ったり、平均賃金にも伸びがなかったことから9月利上げ開始への期待感が後退した。その為にドルは反落、ドル/円は一時123円割れの水準まで下落したが、米国市場は連休を控えており下値も限定的だった。一方、米国株式市場はFRBの9月利上げ観測が後退したとして買いが先行したものの、連休前の利益確定売りが優勢となり下落に転じた。
(図1 白・・・ドル円、オレンジ・・・S&P株価指数、黄色・・・米10年債利回り)
(出所:ブルームバーグ)
欧州市場序盤は、米雇用統計の改善期待からドル買いが活発化、ユーロは一時値を下げるも、ユーロクロスの買い戻しも意識され、変動幅は限定された。その後、米雇用統計は予想を下回り、ユーロは対ドルで急伸する場面も見られたが、ギリシャ国民投票を控えての様子見ムードが強く、次第に動意を失う展開に。一方、ポンドは好調な英国建設業PMIを受けて一時反発するも、対ユーロでの戻り売りが根強く、米雇用統計後に再度上値を試したものの、勢いが続かずにレンジ内取引に止まった。
(図2 白・・・ユーロドル、オレンジ・・・ポンドドル、黄色・・・ポンドユーロ)
(出所:ブルームバーグ)
豪州貿易収支の悪化が重しとなって、豪ドルは軟調地合いが続き、同じオセアニア通貨のNZドルも上値の重さが目立っている。対ドルでは約5年ぶりの安値圏推移も、雇用統計後は豪ドル・NZドルがともに持ち直す展開に。
(図3 白・・・豪ドル米ドル、オレンジ・・・NZドル米ドル)
(出所:ブルームバーグ)