前営業日トピックス
東京市場では、日本の経済指標の発表が続いたものの、反応はやや限定的となった。ただ、日経平均株価が軟調な動きとなったことを受けて、ドル円・クロス円は小動きながら軟調な動きとなった。その後は値を戻す動きとなったものの、日本の大型連休を控えたポジション調整の動きも見られ、上値の重い動きが続いた。
欧州市場では、ドイツやフランスの株価が堅調な動きとなったことや、米債券利回りが上昇したことから、堅調な動きとなった。そして、米経済指標が予想を下回る結果となったものの、警戒されたほど低下しなかったことから、ドル買いに反応した。ただ、引けにかけては上値の重い動きが続いた。
米ドル/円
※出所:FX総合分析チャート10分足
(1)トランプ米大統領が、北朝鮮の核・ミサイル開発を巡ってこう着状態となれば、大きな紛争が起きる可能性があると発言したことが引き続き材料視されたことや、日経平均株価が軟調な動きとなったことを受けて、円買いの動きが優勢となった。
(2)値頃感の買い戻しが入る一方、大型連休を控えた調整売りも見られ、上値の重い動きが続いた。また、午後に入り株価が下げ幅を拡大したことも影響した。その後は、ドルの買い戻しの動きから小動きながら堅調な動きとなった。
(3)1-3月期の米GDP速報値が市場予想を下回ったものの、市場の一部で警戒されていたマイナス成長を回避したことや、同時に発表された米雇用コスト指数で賃金の伸びが示されたことが好感され、発表直後はドル買いに反応した。
(4)その後に発表された米経済指標の結果には、限定的な反応となった。また、株価が軟調な動きとなったことや、米債券利回りの低下を受けて、ドル円・クロス円は上値の重い動きが続いた。
本日のトピックス
先週末の海外市場の引け後に、北朝鮮がミサイルを発射したものの、日本が事実上の大型連休入りしたことや、英国やドイツ市場が休場となることから、影響は限定的と考えられる。ただ、地政学的リスクがクローズアップされるようなら、リスク回避の動きも意識されるだろう。米国市場では、主要な経済指標の発表が予定されていることから、結果には注目したい。ただ、翌日からFOMCが開始されることや、週末の米雇用統計を控えて、様子見ムードが強まる可能性もあるだろう。
5/1の注目材料
時間 | 国・地域 | 経済指標・イベント | 予想 | 前回 |
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23:00 | 米国 |
4月ISM製造業景況指数
ISM製造業景気指数は、全米供給管理協会(Institute for Supply Management=ISM)が発表する米国の製造業の景況感指数であり、製造業の購買・供給管理責任者に対するアンケートを集計した指数。50が景気の拡大・後退の判断基準であり、50を上回れば景気拡大、下回れば景気後退と判断する。
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56.5 | 57.2 |
前回は、市場予想と一致し、2014年8月以来の高水準から低下した。また、7ヵ月ぶりの低下となった。今回も若干の低下が予想されているものの、一つの基準となる55を下回らなければ、ドル相場への影響は限定的と考えられる。 |