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日本株投資戦略〜3Q決算発表スタート!決算発表前に注目が集まりそうな銘柄を探る〜

2014/1/24
投資調査部 鈴木英之

2013年10〜12期は52%営業増益へ

2013年10〜12月期決算の発表が始まりました。図1は、日別の決算発表予定社数を示したものです。1/31(金)および2/7(金)が大きなヤマ場になります。そして、2/14(金)までには終了するはこびになっています。

今回の決算発表はどうなるのでしょうか。SBI証券投資調査部が時価総額1千億円以上(決算発表開始直前の2013年1月17日現在)の3月決算・東証一部上場企業(広義の金融及び電力・ガスを除く)296社について調べたところ、1月17日現在、2013年10〜12月の営業利益は前年同期比52%増の見込み(Bloomberg集計の市場コンセンサス中央値)となりました。2013年4〜12月期累計では同38%増益見込みとなります。

これら主要企業の営業利益は、四半期ベースで、リーマンショック前のピークであった2007年10〜12月期の9割程度の利益水準まで回復する見込みです。年度ベースでは、今期(2014年3月期)、営業利益が前年度比34%増える見込みです。これらの企業は、来期(2015年3月期)も営業利益は11%増えると予想されています。

日経平均株価は、2007年2月26日に18,300円まで上昇していました。しかし、その後、リーマンショック(2008年9月)や、東日本大震災(2011年3月)、歴史的な円高などに見舞われ、企業業績が低迷する中、株価も低迷を余儀なくされました。しかし、2013年12月30日に、日経平均株価は16,291円まで回復しました。これは上記高値の89%に相当する水準であり、まさに「利益水準がピークの90%回復(予想)すること」を織り込んだものと考えることができます。決算発表が順調に進捗し、上述したような来期の増益予想を市場が織り込み始めれば、日経平均株価は、リーマンショック前の高値18,300円を回復することが可能になるとみられます。

図1:決算発表予定社数(2014年1月24日〜2月14日)
決算発表予定社数(2014年1月24日〜2月14日)

報道等をもとにSBI証券が作成。2014年1月17日現在。全上場企業が対象。あくまでも、データ取得時点での予定社数であり、今後、社数が変化する可能性がある。

図2:主要企業の営業利益推移(四半期別)
主要企業の営業利益推移(四半期別)

BloombergデータよりSBI証券が作成。東証一部の時価総額1千億円以上の3月期決算企業(銀行、証券・商品先物、保険、その他金融、電気・ガスを除く)の中、2007年第1四半期以降の連続データが取れる企業の集計。

2013年10〜12月の「増益」を牽引する銘柄は輸出・素材

前項でご説明したように、2013年10〜12月期決算では、営業利益が前年同期比52%の増益見通しになっています。表1は、業績集計で対象にした国内主要企業について、同四半期の予想営業増益率(市場コンセンサス)が高い順に18銘柄を並べたものです。電気機器や輸送用機器(おもに自動車)、精密機器などの輸出産業が多くなっているのがわかります。従って、これらの輸出産業が今回の決算発表の主役の一翼を担うと考えられます。

アベノミクスを受けた為替市場の円安反転で、2013年の四半期別・平均為替レートの前年同期比変化率は、1〜3月が同16.2%、4〜6月が23.3%、7〜9月が25.8%、10〜12月も23.7%と、大幅な円安・ドル高になっています。このため、業績回復の主役が輸出株になるのは、妥当な傾向であると考えられます。

なお、円安による輸入価格の上昇が、国内市況の上昇要因となる素材株(鉄鋼・化学)にとって販売価格に仕入れ価格上昇分を反映できれば、利益回復をもたらす要因になると考えられます。このセクターは、中国の過剰生産による市況の悪化が悪材料になってきましたが、同国経済の底入れ・回復が鮮明になれば、さらに追い風が強まると見られます。

円安を背景にした輸出株のみならず、内需関連株である不動産セクターの一角でも増益率が高くなっています。表1にはマンション販売に強い野村不動産ホールディングス(3231)が掲載されていますが、住宅価格の底入れ期待、東京五輪招致決定による都市活性化、不動産ローン減税の強化等の追い風を受け、住宅市場は「消費税率上昇」を克服する勢いとなっています。ただ、不動産株の中には、大手であっても四半期単位の市場コンセンサスがない企業も多く、そもそも、分析対象外の企業もありました。

表1には、2013年12月20日から2014年1月20日まで1ヶ月間の株価騰落率も記載しています。大幅な増益が期待されている分、既に株価が大きく上昇している銘柄もあります。その場合は、株価の織り込みが進んでいる場合もありますので、決算発表後の「好材料出尽くし」に注意する必要があります。

表1:2013年10〜12月期決算発表で、大幅営業増益が予想される銘柄

営業利益(百万円)、株価(円)

銘柄
コード

銘柄名

業種

決算発表
予定日

2013/10〜12
営業利益

前年
同期比

今通期
営業利益

通期予想
前年同期比

株価
(1/20終値)

1ヶ月
騰落率

8036

卸売業

2014/01/27

9,275

+8904.9%

28,409

+49.9%

2,616

+2.9%

5486

鉄鋼

2014/01/29

15,959

+3950.4%

56,542

+168.2%

1,576

+9.6%

5406

鉄鋼

2014/01/31

20,002

+2134.9%

98,807

+779.5%

184

+5.7%

7701

精密機器

2014/02/07

3,643

+1375.0%

22,767

+87.9%

953

+1.0%

6753

電気機器

2014/02/04

37,275

+1299.2%

72,891

黒字化

366

+11.2%

4911

化学

2014/01/31

9,609

+1087.8%

42,846

+64.5%

1,647

+0.2%

9684

情報・通信業

2014/02/05

3,800

+881.8%

10,079

黒字化

1,722

-3.1%

7731

精密機器

2014/02/06

18,857

+779.5%

65,141

+27.7%

1,912

-3.9%

5411

鉄鋼

2014/01/31

51,998

+479.9%

179,201

+349.4%

2,378

-0.7%

6756

電気機器

2014/01/27

3,933

+456.3%

13,818

+125.4%

1,449

+4.5%

7261

輸送用機器

2014/02/05

44,567

+445.8%

182,764

+238.9%

554

+9.1%

7248

輸送用機器

2014/02/12

6,500

+445.3%

24,763

+141.6%

530

-2.0%

3231

不動産業

2014/01/31

8,543

+435.6%

64,761

+11.1%

2,388

+3.7%

7732

精密機器

2014/01/31

1,073

+431.2%

11,575

+122.0%

1,502

-3.2%

5803

非鉄金属

2014/02/03

6,123

+412.8%

17,989

+176.8%

518

+8.8%

6349

機械

2014/01/30

886

+371.3%

7,000

+1088.5%

1,723

-0.3%

6816

電気機器

2014/01/31

2,650

+369.9%

7,586

+229.1%

1,480

+6.9%

7203

輸送用機器

2014/02/04

583,925

+368.0%

2,478,475

+87.6%

6,206

+0.6%

BloombergデータよりSBI証券が作成。東証一部の時価総額1千億円以上の3月期決算企業(銀行、証券・商品先物、保険、その他金融、電気・ガスを除く)の中、2007年第1四半期以降の連続データが取れる企業について調べた。決算発表日が1/27以降で、今四半期(2013年10〜12月期)の予想営業利益増益率(1月17日現在・前年同期比)が大きい順に表示。2013/10〜12営業利益は今四半期の予想営業利益(市場コンセンサス)、今期営業利益は2014年3月期予想営業利益(同)。1ヶ月騰落率は、2013/12/20から2014/1/20の株価(終値)の騰落率を表す。騰落率等のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。

今回の四半期決算発表後、注目が集まりそうな銘柄は?

1.「好業績銘柄先取り」を検証

決算発表前に個別企業に投資する時、決算発表前に売却するというのが、リスクを避ける方法の一つです。しかし、リスクを取って決算発表前の銘柄に投資する場合は、企業の業績をあらかじめ吟味する必要があります。

決算発表後に株価が上昇する企業の多くは、発表された利益数字が、市場のコンセンサスを上回る場合です。株価は市場コンセンサスで示された業績を織り込んで推移するため、発表数字がコンセンサスを上回ると、市場では「ポジティブ・サプライズ」が生じるためです。今回のような四半期決算では、通期業績見通し(会社発表値)が上方修正され、その数字がさらに市場コンセンサスを上回れば、株価上昇の確度は高いと言えます。

アナリストの予想が正しければとの前提になるが、アナリストが調査した結果としての四半期営業利益(市場コンセンサス予想)が通期予想(コンセンサス及び会社予想)を上回る見通しの企業は、通期業績見通しが上方修正される可能性が大きく、株価も上昇しやすいとみられます。

2013/10/18掲載の「日本株投資戦略〜好決算銘柄先取り!2013年7〜9月決算本格化へ〜」では、上述のような趣旨から2013年4〜9月期決算発表の直前に銘柄をピックアップしました。表2はそのうち、パフォーマンスの良かった銘柄と悪かった銘柄について吟味を行っています。

掲載後1ヶ月で上昇した銘柄は、中間期(2013年4〜9月期)または通期(2014年3月期)の見通しが上方修正されています。下落した銘柄のうち、三井化学(4183)は予想に反し見通しが下方修正され、株価が下がってしまいました。NTN(6472)は確かに株価が下落しましたが、中間決算の数字は事前の会社予想をクリアしていたので、通期予想の未修正は最終的に許容され、その後に株価は上昇しました。

表2:日本株投資戦略掲載銘柄のパフォーマンス

株価上昇銘柄

銘柄
コード

銘柄名

株価(円)

騰落率

備考

10/18

11/18

6770

821

999

+21.7%

10/31通期予想を上方修正

5938

2,096

2,500

+19.3%

10/21中間予想を上方修正

6326

1,484

1,670

+12.5%

11/1中間予想を上方修正

株価下落銘柄

銘柄
コード

銘柄名

株価(円)

騰落率

備考

10/18

11/18

4183

267

239

-10.5%

11/1通期予想を下方修正

6472

485

447

-7.8%

11/1中間予想クリアも通期修正せず

7313

3,885

3,615

-6.95%

10/30通期見通し据え置きで失望売り

BloombergデータをもとにSBI証券が作成。掲載銘柄のスクリーニング条件は以下の通り。
(1)東証一部企業(「銀行」、「証券・商品先物取引」、「保険」、「電力」を除く)。
(2)時価総額1千億円(2013年10月10日現在)以上
(3)2013年4〜9月期の市場コンセンサス予想、2014年3月期(通期)の市場コンセンサス予想、会社予想の各データが取得できる企業
(4)2013年4〜9月期の予想営業増益率(市場コンセンサス)が26.8%以上(掲載当時の東証一部主力企業の2013年4〜9月期予想営業増益率)であり、かつ2014年3月期予想増益率(会社予想)よりも増益率が大きい企業
(5)2014年3月期(通期)の予想営業増益率(市場コンセンサス)が、会社予想営業増益率を上回っている企業
また騰落率等のデータは過去の実績であり、将来の運用成果等を保証するものではありません。

2.四半期決算で注目が集まりそうな銘柄は?

2013年10〜12月決算発表直前のこの時期に投資すれば、決算発表後に上昇する可能性のある銘柄を、以下のスクリーニングから抽出するべく試みました。なお、企業は通常、既に発表した4〜9月実績と新たに決算した10〜12月分を累計し4〜12月期として発表するケースが多いため、ここでの分析対象も4〜12月累計にしています。

2013年4〜12月の営業増益率が、アナリストの市場コンセンサス通りと仮定した場合に、通期の予想営業利益が上方修正されやすい銘柄の抽出を目指しています。2013/10/18掲載レポートにおけるピックアップ銘柄の反省点を踏まえ、アナリストの通期予想が十分に会社予想を上回り、下方修正リスクをより一層回避できるように、条件を改善しています。

業種的には機械株が多くなっていますが、機械でも特に社会インフラ輸出型の企業が多くなっています。これらの企業は今後、新興国への社会インフラ輸出で業績拡大が期待できると、指摘されることが多い企業です。

表3:2013年4〜12月期決算で注目が集まりそうな銘柄は?

営業利益(百万円)、株価(円)

銘柄
コード

銘柄名

決算発表予定日

2013/4〜12
累計営業利益

前年同期比(A)

今期予想営業利益

前年同期比(B)

A/B

来期増益率

7012

2014/01/30

69,840

+204.7%

67,245

+59.9%

+12.1%

+14.7%

6816

2014/01/31

6,431

+278.1%

7,586

+229.1%

+51.7%

+18.3%

5444

2014/01/31

5,123

+49.7%

7,417

+35.5%

+23.6%

+25.8%

6473

2014/02/03

39,362

+108.5%

55,163

+89.2%

+12.6%

+24.0%

9409

2014/02/04

16,644

+47.9%

18,052

+34.6%

+16.5%

+12.4%

7013

2014/02/04

54,755

+123.5%

56,391

+33.8%

+12.8%

+17.8%

7261

2014/02/05

118,529

+503.5%

183,240

+239.7%

+14.5%

+21.1%

7011

2014/02/06

196,469

+150.0%

211,110

+29.1%

+11.1%

+17.7%

Bloombergデータをもとに、SBI証券が作成。
2013年4〜12月期予想営業利益(表の2013/4〜12累計営業利益)が下記条件に適合する銘柄を決算発表日順に表示。
(1)市場コンセンサスの増益率が、通期予想増益率(表の今期予想営業益)を上回る
(2)予想増益率が38%以上(最初の項目を参照)
(3)通期の予想増益率(市場コンセンサス)が、会社予想を10%以上
(4)来期も通期で11%以上の営業増益が予想(市場コンセンサス)される銘柄

※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。

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