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マーケット > レポート > eワラントを極める! > サザビーズ株価と売上で現在のバブル度が分かる? サザビーズ株価と売上で現在のバブル度が分かる?2015/3/9
日本がバブル景気に浮かれていた1980年代末、日本のバブル長者たちがこぞって世界の高額美術品を買い漁りました。
【キャンペーン】 4/10(金)まで (抽選で最大600名様に当たる) 最近のS&P500はサザビーズ株と乖離?図1はアメリカの代表的な株価指数であるS&P500とサザビーズ株(Sotheby’s、銘柄ティッカーはBID.N)の値動きを1989年1月末を100として比較したものです。1980年代末の日本のバブル景気の時には、米国株がそれほど上がっていないのにサザビーズに“日本のバブルマネー特需”があったことが見てとれます。 図1:S&P500とサザビーズ株の推移(1989.1=100)
2000年が株価のピークとなったITバブルでは、サザビーズ株はその前年の1999年に早くも天井を付け、ITバブルが一部のIT関連株だけのバブルであったことがこれからも分かります。その7年後の2007年に株価の天井をつけたサブプライムバブルでは、世界各国同時に株式だけでなく巨大な不動産バブルが発生しました。米国の不動産バブルは2006年に既に天井となっていましたが、サザビーズの株価の天井は株式相場全体の株価の天井と同じ2007年でした。 サザビーズの売上とS&P500を比較してみたら
株価にとっては売上よりも当期利益のほうが重要です。売上だけ増えてもコスト増で利益が減ったら株価は下がります。一方で、売上は利益や株価よりも的確に業界の市況を示すものと言えます。図2はサザビーズ社の売上とS&P500の推移です。年次のデータなので、長期トレンドが分かりやすくなり、日本のバブル景気、ITバブル、サブプライムバブルともにサザビーズ社の売上が増加し、バブル崩壊とともに売上が減少していたことが分かります。 図2:サザビーズ社の売上とS&P500の推移
そして、注目すべき2013年と2014年の売上ですが、株価とは異なり、サザビーズ社の売上は順調に増加し、既にサブプライムバブル時の水準に達しています。つまり美術品オークションの状況から考えて、現時点でサブプライムバブルと同程度のバブル感が出ていることになります。2014年は2月末からクリミア危機が始まり、ウクライナ問題は今に至っても解決していません。 バフェット指標で見てもバブル度は警戒域にサザビーズ売上と併せて利用すると効果的に思えたので、2014年6月にご紹介した、GDPと米国株の時価総額の推移を見る「バフェット指標」を2月末の数値でアップデートしました(図3)。 図3:米国株とバフェット指標
図2のサザビーズの売上と図3のバフェット指標のどちらを見ても、現在の米国株の“バブル度”は相当な危険域にあるといえそうです。この状態が数年続く可能性は残るものの、NYダウプットや日経プットの利用を考える、リスク資産とキャッシュの割合を見直す、拙著『最強の「先読み」投資メソッド』で紹介しているようなバブル形成・崩壊を前提とした戦略を組み合わせて使う、といった対策を考えておく必要があるように思われます。 (念のため付言しますと、上記は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。) eワラント証券 チーフ・オペレーティング・オフィサー 土居雅紹(どい まさつぐ) eワラントの関連コンテンツちょっとe(イー)銘柄の見つけかた ご注意事項
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