米3月雇用統計 (非農業部門雇用者数前月比/失業率 等) |
発表時間 |
4/1(金)21:30(日本時間)
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前回値 |
+24.2万人 / 4.9% |
事前予想 |
+20.0万人 / 4.9% |
前回は、1月の雇用者数の低下が季節的要因と天候悪化による一時的な減少だったのかどうかがポイントとなったが、大きく改善したことから、1月の雇用者数の悪化は一時的だったことが示された。そして、景気の改善は進んでいるとの見方も根強いことから、今回も・・・
前回発表時(3/4)の主要通貨の動きをチャートで振り返る
米ドル/円
- ※出所:FX総合分析チャート 15分足
ユーロ/円
※出所:FX総合分析チャート 15分足
ユーロ/米ドル
※出所:FX総合分析チャート 15分足
雇用統計直前予想レポート
3/4に発表された2月の米雇用統計では、失業率が4.9%と前月から横ばいとなったが、景気動向を敏感に映す非農業部門雇用者数が市場予想の+19.5万人を大きく上回る+24.2万人となり、再び安定的な雇用の目安とされる+20万人を上回った。雇用者数の増加を好感してドルが買われ、ドル/円は発表直後に114.20まで上昇した。ただ、失業期間が半年以上の長期失業者が増えたことや、賃金の伸びが全従業員ベースで減少したことから、3月のFOMCでの追加利上げの可能性が後退したとの見方が広がり、ドル/円は113.12まで下げる動きとなった。しかし、堅調な景気回復が続いており、少なくとも6月に利上げが実施される公算があるとの思惑も根強く、その後は値を戻す動きとなった。
図:前回発表時の振り返り
※出所:FX総合分析チャート
民間部門の雇用者数は+23.0万人、サービス業は+24.5万人となり、特に小売りが+5.5万人と大きく増え、企業・専門サービスが+2.3万人、建設が+1.9万人、教育・医療サービスも伸びた。一方、製造業は-1.6万人、鉱業・掘削関連は-1.8万人となり、引き続き原油安による逆風が続いた。そして、1時間当たりの賃金は、全体ベースで前月より0.03ドル少ない25.35ドル、前月比で-0.1%とマイナスとなり、前年同月比でも+2.5%から+2.2%に減少した。管理職を除いたベースでは、前月から横ばいの21.32ドルとなった。 また、失業率は横ばいだったが、フルタイムで働きたいのにパートの仕事しか見つからない人や、求職活動を諦めた人も含めた広義の失業率 (U6)は9.7%と、前月から0.2ポイント改善した。ただ、失業期間が半年以上の長期失業者数は、前月より+7.6万人の216.5万人となり、全体の27.7%(前月26.9%)を占めた。
表:統計結果と今回の市場予想
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3月市場予想 |
2月 |
1月 |
12月 |
11月 |
10月 |
9月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
失業率(%) |
4.9 |
4.9 |
4.9 |
5.0 |
5.0 |
5.0 |
5.1 |
非農業部門雇用者数(万人) |
20.0 |
24.2 |
17.2 |
27.1 |
28.0 |
29.5 |
14.9 |
民間部門雇用者数(万人) |
19.0 |
23.0 |
18.2 |
25.9 |
27.9 |
30.4 |
16.2 |
製造業部門雇用者数(万人) |
-0.2 |
-1.6 |
2.3 |
0.6 |
3.0 |
2.0 |
-0.9 |
※出所:SBIリクイディティ・マーケット作成
※市場予想は3/28現在の予想平均値
前回は、1月の雇用者数の低下が季節的要因と天候悪化による一時的な減少だったのかどうかがポイントとなったが、大きく改善したことから、1月の雇用者数の悪化は一時的だったことが示された。そして、景気の改善は進んでいるとの見方も根強いことから、今回も非農業部門雇用者数が安定的な伸びとされる+20万人を上回る結果となるのか注目したい。
失業率や雇用者数はある程度順調な結果が続いているが、賃金の伸びは遅れが目立っている。賃金の伸びは、前回予想外の低下となったことから、今回改善が見られるのかどうかが重要なポイントであり、その結果次第では、早期利上げの期待度が変わってくる可能性も考えられるため、注目したい。
米雇用統計 非農業部門雇用者数月次推移(米労働省発表)
- ※乖離=実績値-予想値
- ※左軸:実績値、予想値 右軸:乖離
- ※Market Win24のデータを元にSBI証券が作成