5/21には日銀が非伝統的な金融政策を振り返る「過去25年間の経済・物価情勢と金融政策」をテーマに「多角的レビュー」に関するワークショップを開催。この中で今後の追加利上げについて言及する可能性や予想以上にタカ派的内容となるか注目。一方、5/22には政策金利を据え置いたほか、バランスシートの縮小ペースを落とした5月のFOMC議事要旨が公表され、その議論の詳細に対する反応も注目されます。加えて、5/23からのG7財務相・中央銀行総裁会議があり、本邦通貨当局による円買い介入に不快感を示したイエレン米財務長官をはじめ植田日銀総裁や鈴木財務相の発言次第では荒っぽい値動きになる可能性もあるかもしれません。また、今週は5/24のミシガン大5月消費者信頼感指数/期待インフレ率（改定値）のほか、為替市場に影響を及ぼす目立った指標もない中、引き続き複数のFRB要人による発言が連日予定されているため、こうした発言も合わせて5/1の高値（157円99銭）を上抜けるか、5/16の安値（153円60銭）を下抜けるか注目されます。

今年に入って以降の求人賃金上昇率が鈍化傾向を示す中、5/23に発表されるユーロ圏1-3月期妥結賃金に対する反応が注目されます。既に市場は6月の利下げ開始を織り込んでいるため、サプライズがない限り下値も限られると見られます。先週5/14に発表されたドイツ5月ZEW景況指数は2022年2月以来の水準を回復するなどドイツ経済の持ち直しを示唆。こうした中、5/23発表のドイツやユーロ圏5月製造業/サービス業 PMI（速報値）や、ユーロ圏5月消費者信頼感指数を受けてユーロドルが5/16の1.0895ドルや節目の1.0900ドルを上抜けるか注目されます。一方、ユーロ円は5/21の日銀によるこれまでの金融政策に対する「多角的レビュー」や5/23からのG7での日米財務相らによる発言などを受けたドル円の反応とともにユーロドルが1.0790ドル近辺に位置する200日移動平均線を下値支持線として1.0900ドルを上抜けるか対ドルでの動向と合わせ、4/29の高値（171円56銭）を上抜けるか注目されます。

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