イチから始めるテクニカル分析!テクニカル基礎講座
実践編
株価のトレンドを知りたいときには!?
実践編では、まず株価のトレンド(方向性)を予測できる指標について具体的に学んでいきましょう!
移動平均線とは、一定期間の株価の終値の平均値を繋ぎ合わせた折れ線グラフだということを、初級編で勉強しましたね。移動平均線を見れば、株価のトレンドを簡単に知ることができます。
基本的には、
- ・株価が移動平均線よりも上部にある場合は上昇トレンド↑
- ・株価が移動平均線よりも下部にある場合は下落トレンド↓
と見ることができます。
基本的には、
- ・移動平均線が上向きの場合は上昇トレンド↑
- ・移動平均線が横ばいなら強弱が拮抗する中立局面→
- ・移動平均線が下向きの場合は下落トレンド↓
と見ることができます。
テクニカル分析の中でも最も一般的なのが、移動平均線の「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」です。
短期の移動平均線が長期の移動平均線を上抜けたら買い、逆に短期の移動平均線が、長期の移動平均線を下抜けたら売りのタイミングとされています。
実際に、新日鐵住金(5401)の例を見てみましょう!
例えば、ゴールデンクロスが発生した2014年5月に275円で買い、デッドクロスが発生した2014年7月に312円で売れたとすると、最低売買単位1,000株の取引でも、
(312円―275円)×1,000株=37,000円の利益に!
- ※手数料・税金等は考慮していません。
注意しましょう! |
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ボリンジャーバンドとは、移動平均線を中心として上下に引かれた帯状のライン(バンド)のことで、この上下のバンドに挟まれた価格が、統計的に将来の相場における価格の変動幅を表現したものです。トレンド系の指標と言われていますが、順張り投資・逆張り投資両方に使える便利な指標です。
ボリンジャーバンドの幅が狭まった状態から、広がり始めるところが、ボックス相場から抜け、トレンドが始まる前兆を示しています。
+のボリンジャーバンドに吸い寄せられるように価格が上昇していれば、上昇トレンドが発生していることを示唆しています。逆も同様に、−のボリンジャーバンドに吸い寄せられるように価格が下落していれば、下落トレンドが発生していると見ることができます。
ボリンジャーバンドを見ると、「σ(シグマ)」という記号が出てきます。
σとは統計学で使われる用語で、標準偏差とも言われ、平均からの散らばり度合いを示すものです。
ボリンジャーバンドは、株価が一定のレンジに収まる確率を示したもので、+2σと-2σに株価の推移が収まる確率は95.4%とされています。
そこで、株価が上がりすぎた状態である+2σを上抜けたときには売り、株価が下がりすぎた状態である-2σを下抜けたときには買いという売買シグナルとして見ることができます。
実際に、トヨタ自動車(7203)の例を見てみましょう!
例えば、株価が−2σを下抜けた2014年5月に5,400円で買い、株価が+2σを上抜けた2014年6月に5,900円で売れたとすると、最低売買単位100株の取引でも、
(5,900円―5,400円)×100株=50,000円の利益に!
- ※手数料・税金等は考慮していません。
注意しましょう! |
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一目均衡表は日本人が生み出したもので、今では世界中で使用されている人気のテクニカル分析です。一見複雑そうに見えますが、ポイントさえ押さえれば、その名の通り一目で相場のトレンドがわかるテクニカル分析には欠かせない指標の一つです。
一目均衡表は「基準線」「転換線」「雲」「遅行スパン」の4パートで成り立っています。
雲の厚さはトレンド転換の難しさを示していると言われ、ローソク足と雲の位置関係により、トレンドを見ることができます。
基本的には、
- ・ローソク足が「雲」より上部にあれば上昇トレンド↑
- ・ローソク足が「雲」より下部にあれば下落トレンド↓
と見ることができます。
基準線は中期のトレンド、転換線が短期のトレンドを示すことから、基準線と転換線の位置関係によっても、相場のトレンドを見ることができます。
基本的には、
- ・転換線が基準線より上部にあれば上昇トレンド↑
- ・転換線が基準線より下部にあれば下落トレンド↓
- ・転換線が基準線を上に抜けると上昇トレンドへ転換のサイン
- ・転換線が基準線を下に抜けると下落トレンドへ転換のサイン
と見ることができます。
遅行スパンは当日の終値を26日後ろにずらして記録したものです。単純なようですが、遅行スパンと株価の位置によってもトレンドがわかる優れものです。
基本的には、
- ・遅行スパンが26日前の株価よりも上部にある場合は上昇トレンド↑
- ・遅行スパンが26日前の株価よりも下部にある場合は下落トレンド↓
- ・遅行スパンが株価を上に抜けると上昇トレンドへ転換のサイン
- ・遅行スパンが株価を下に抜けると下落トレンドへ転換のサイン
と見ることができます。
実際に、ソニー(6758)の例を見てみましょう!
2013年後半から雲の中に株価が突入してからは、雲の下限である1,600円付近で下げ止まり、雲の上限である2,000円付近で押し返されています。
雲の中で株価が推移している時に、どの水準で買おうか、または売ろうか迷っている場合は、雲の上限下限を目安にしてみましょう!
注意しましょう! |
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DMIは日本語では「方向性指数」と言われ、トレンドの強さや大きさがわかる指標です。
当日の高値が前日の高値を更新していれば上昇トレンドの力が強く、当日の安値が前日の安値を下回っていれば下落トレンドの力が強いということを利用して、相場のトレンドの強さを表現しています。
「+DI=上昇力」「-DI=下降力」を示すことから、+DIと-DIの位置関係からトレンドの強さがわかります。また、ADXというトレンドの強弱を示す指数もセットで用いられることがあります。
基本的には、
- ・+DI が−DI よりも上部にある場合は上昇トレンド↑
- ・+DI が−DI よりも下部にある場合は下落トレンド↓
と見ることができます。
実際に、日本マクドナルドホールディングス(2702)の例を見てみましょう!
例えば、+DI が−DI を上抜けた2014年4月に2,750円で買い、−DI が+DI を上抜けた2014年6月に2,850円で売れたとすると、最低売買単位100株の取引でも、
(2,850円―2,750円)×100株=10,000円の利益に!
- ※手数料・税金等は考慮していません。
注意しましょう! |
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