4/19 6:00時点
◆概況
G7の「過度な為替の変動は経済に悪影響」との共同声明が再確認されたことから米新規失業保険申請件数や米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数がいずれも予想以上に改善したものの、ドル円は154円30-50銭を中心に小幅な値動きを続けたものの、NY連銀総裁やアトランタ連銀総裁によるタカ派発言を受けて米長期金利が上昇したことから深夜2時半過ぎに154円68銭へ上昇。その後、あらためてG7声明で「秩序のない為替の動きは経済を損傷する可能性がある」との見解が再確認されたほか、鈴木財務相からも円安を牽制する発言が聞かれたものの、反落も154円55銭までに留まる底堅い値動きを続け154円64銭で取引を終えました。また、ユーロドルは15時過ぎの1.0690jを高値に米経済指標が市場予想を上回ったほか、複数のFRB高官によるタカ派発言を受けた米長期金利の上昇とともに深夜3時半にかけて1.0642jへ下落。その後も1.0650jを前に上値の重い値動きを続け1.0643jで取引を終えました。
◆ドル円
17時前の154円20銭を安値にNYダウ先物の上昇を好感し20時半にかけて154円51銭へ上昇。一方、G7の「過度な為替の変動は経済に悪影響」との共同声明が再確認されたとして154円32銭へ反落したものの、@米新規失業保険申請件数(21.2万件)や米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数(15.5)がいずれも予想以上に改善したこと A22時過ぎにNY連銀ウィリアムズ総裁が「利下げを急ぐ必要性を感じていない」「データ次第では利上げも正当化」などと述べたこと B深夜0時にアトランタ連銀ボスティック総裁が「金利を据え置くことに違和感はない」「年末まで利下げに踏み切ることは適切ではない」と発言したことなどを材料に米長期金利の上昇とともに深夜2時半過ぎに154円68銭へ上昇。その後、G7が「秩序のない為替の動きは経済を損傷する可能性がある」との見解を再確認したほか、鈴木財務相からも「金利差だけで為替の水準は決まらない」などと円安を牽制。しかし、G7で為替に関する具体的な議論はなかったとされたことや米10年債利回りが4.64%台へ上昇する中、反落も154円55銭までの反落に留まる底堅い値動きを続け154円64銭で取引を終えました。
◆ユーロドル
ECBの6月利下げ開始を織り込んだ後の買戻しも15時過ぎの1.0690jまでに留まり、あらためて上値の重さが確認されたほか、米新規失業保険申請件数や米4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想以上に改善したほか、NY連銀総裁やアトランタ連銀総裁によるタカ派発言を受けて米長期金利の上昇とともに深夜3時半にかけて1.0642jへ下落。その後も1.0650jを回復できないまま1.0643jで取引を終えました。
◆ポンドドル
前日に英中銀ベイリー総裁が「来月はインフレの鈍化を見込む」との見解を示したことから英中銀の早期利下げ開始観測が再燃した流れを受けて15時過ぎの1.2485jを高値に上値の重い値動きを続け、米経済指標が市場予想を上回ったほか、複数のFRB高官によるタカ派発言を受けた米長期金利の上昇を背景に深夜2時半にかけて1.2434jまで下落。その後の反発も1.2443jまでに留まる上値の重い値動きを続け1.2436jで取引を終えました。
◆豪ドル円
20時過ぎの99円58銭を高値に米経済指標が市場予想を上回ったことやNY連銀総裁のタカ派発言を受けて22時半に99円31銭へ反落したものの、ドル円の上昇やNYダウが深夜0時過ぎにかけて330.45j高の38,083.76jまで上げ幅を拡大したリスク選好を好感し99円58銭へ反発。しかし、アトランタ連銀総裁が年内の利下げに否定的見解を示したことからNYダウが71.79j安の37,681.52jへ反落したことや対ドルでの下落とともに99円22銭へ反落。一方、東京市場の安値(99円21銭)を前に下げ止まり99円33銭へ反発たものの上値の重い値動きのまま99円30銭で取引を終えました。
◆18日のNY株式市場
NYダウは22.07j高(+0.06%)の37,775.38jと反発した一方、ナスダックは81.87Pts安(-0.52%)の15,601.50Pts、さらに、S&Pも11.09j安(-0.22%)の5,011.12jとナスダックとともに5日続落して取引を終えました。NYダウは今月に入り前日までに2,000jあまり下落し、週初には約3ヵ月ぶりの安値を付けるなど急激に下げたことから目先の戻りを期待してディフェンシブ銘柄を中心に買いが入り、深夜0時過ぎにかけて330.45j高の38,083.76jまで上げ幅を拡大。しかし、NY連銀総裁に続き、アトランタ連銀総裁からも利下げの必要性に否定的見解が示され米10年債利回りが4.64%台へ上昇したことからインテルなどAI以外のハイテク関連株が売られたほか、ナスダックが5日続落したことからNYダウも一時71.79j安の37,681.52jへ反落。その後、取引終盤にかけて持ち直したものの小幅反発で取引を終えました。こうした中、シカゴ日経平均先物(6月限/円建)は前日比10円高の37,790円で取引を終え、18日の日経平均株価(38,079円70銭)と比べ289円安で取引を終えました。
4/18 17:00時点
◇概況
ドル円は神田財務官が「為替を含む過去のG7における政策対応に関するコミットメントが再確認されている」「為替の過度な変動や無秩序な動きは経済金融に悪影響」との発言が伝えられたことを受けて153円96銭へ下落したものの反応も一時的に留まり、FRBの早期利下げ開始観測の後退に伴う日米金利差拡大が意識されたことから154円35銭へ反発。一方、米10年債利回りが4.5%台で推移するなど上昇に一服感が見られたことからユーロドルが1.0664jを安値に前日の高値を上回る1.0690jへ上昇した対ユーロでのドル売りがドル円の上値を抑制。そのためドル円は154円台前半を中心にした小幅な値動きに終始したのに対し、ユーロドルは1.06j台後半での底堅い値動きとなりました。
◇ドル円
午前9時過ぎの154円41銭を高値に神田財務官の発言が伝えられ午前11時過ぎに153円96銭へ下落。しかし、FRBの利下げ開始が先送りされるとの観測が下値支援につながり153円台での取引も一時的に留まり154円台へ反発。一方、米長期金利の上昇に一服感が見られたことからその後の反発も14時過ぎの154円35銭までに留まる154円台前半を中心に上値の重い値動きに終始しました。
◇ユーロドル
午前9時過ぎの1.0664jを安値に米長期金利が伸び悩む中、米10年債利回りが4.5%台で推移した15時過ぎに掛けて前日の高値(1.0680j)を上回る1.0690jまで上昇。一方、ECBの6月からの利下げ開始観測から1.0700jを前に伸び悩み17時にかけて1.0678jへ反落する1.06j台後半を中心にした底堅い値動きに終始しました。
◇豪ドル円
豪3月雇用統計は就業者数が0.66万人減と市場予想(1.0万人増)を下回った一方、失業率も3.8%と前月(3.7%)から悪化。しかし、フルタイム就業者が2.79万人増と今年に入ってからの3ヵ月の月平均が4.24万人増となったことから豪銀大手オーストラリア・ニュージーランド銀行は、今回の統計について「雇用は幾分減少したが、豪中銀の見通しよりもやや強めで推移しているとみられる」とし、11月の利下げ見通しを維持したほか、米長期金利が伸び悩んだことを受けた対ドルでの上昇にもサポートされ99円21銭を安値に15時半過ぎにかけて99円56銭へ反発する99円台前半から半ばでの底堅い値動きに終始しました。
◇18日の日経平均株価
前日比117円90銭高(+0.31%)の38,079円70銭と4日ぶりに反発しました。前日のNY株式市場で主要3指数が下落した流れを受け取引序盤に316円89銭安の37,644円91銭まで下落。一方、前日までの3日間の下げ幅が1,561円75銭に達したことから値ごろ感からの買戻しが観測されたほか、TSMC(台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー)の決算が市場予想を上回ったことも好感され、14時半過ぎにかけて254円95銭高の38,216円75銭まで反発。一方、前日まで4日続落したナスダックの動向を見極めたいとして取引終盤にかけて上げ幅を縮小して取引を終えました。